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東風 第10号(2005年1月)

巻頭言

新年明けましておめでとうございます。「東風」もおかげさまで今回で10号となりました。ありがとうございます。今年は、戦後60年になります。悲惨な戦争を実際に体験した人がだんだん少なくなります。それでも「2度と戦争はしない」という平和への思いは子どもたちに伝えたいと思います。

日本国憲法は、前文で戦争の反省と平和への決意を高らかに宣言してます。しかし、憲法を変えようという動きが急です。自民党は、2007年の参院選を衆参同時選挙にして国民投票も行うという日程を明らかにしています。「いまや憲法は現実に合わなくなってしまった」とか「新しい時代に新しい憲法を」などといって憲法を条文もろとも変えてしまおうという動きです。

憲法「改正」論議の核心は、戦争の放棄と戦力の不保持を明確にしている憲法9条を変えようということです。世界でも有数の軍備を持つ自衛隊がイラクに派兵され、憲法が固く禁じている「集団的自衛権」を行使している「現実」が、憲法9条の条文にそぐわなくなっているので「憲法の方を変えなくては」というわけです。9条を変え日本を戦争をする国へとつくり変える狙いをもっています。

したがって、憲法9条のほか基本的人権の制限をすることも考えています。国が戦争をし国民に協力させるためには、国民の権利を制限する必要があるからです。また、国が戦争をするためには、社会保障にお金を回せません。そこで国民の生存権を保障した25条の改悪です。こうした問題と-体に個人の尊厳が人権の基本であり、人権が尊重されて始めて平等があるとうたった24条の見直しも言われています。

世論調査によると憲法改正に賛成する人が増えています。しかし、9条「改正」反対は過半数を超えています。憲法を実際に読んだ人はそのすばらしさを理解してくれると思います。憲法「改正」は国民の要求に根ざしたものではないこと、従って粘り強い活動により憲法を守ることが出来ることに確信を持ちましょう。

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特集
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発行
2005年1月
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東風 第10号
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