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東風 第5号(2002年8月)

巻頭言

日本国憲法を小学生に50字以内で説明するとしたら、どうまとめますか?憲法は「国の一番大切な法律で国民は国の主人公、自由平等平和に生きる権利があり、国民に選ばれた人が政治をします」。なかなか難しいです。

9条は「あらゆる戦争を放棄し、あらゆる戦力を持たない」となるはずです。

そして「戦争を二度としない」と誓った9条は圧倒的な国民の支持を得ています。

今国会で審議中の有事法制3法案は、小泉首相の「備えあれば憂いなし」とのスローガンそのままに「有事」=「戦争」の際の準備をしようとするものです。

その内容は十分に国民に知らされていませんが、戦力を放棄した憲法の平和主義に反するだけでなく、国民の基本的人権を侵害し、民主的な国の仕組みを変質させてしまう大きな危険性を持っているのです。

即ち、武力攻撃の「おそれ」や「予測」というあいまいな基準で、政府がいったん「武力攻撃事態」と認定すると、自衛隊や駐東米軍がスムーズに行動できるよう、政府が様々な措置をとる仕組みが用意されています。

国民は政府の方針に「必要な協力をする様に努める」とされ、医療や交通、通信、土木、建設関係者などはこの「公用令書」で軍事行動への協力を強制されかねません。これらは憲法が保障する財産権だけでなく、思想・良心の自由や苦役からの自由などの基本的人権を侵害するものです。

政府は地方自治体やNHKなどのマスメディアを統制下におき、市民の暮らしと情報をコントロールすることもできます。このような有事法制法案は廃棄しなければならないことは小学生でもわかると思います。

「もしもあなたが空爆や襲撃や地雷による殺りくや武装集団のレイプや位致におびえていなければそうでない20人より恵まれています」(世界がもし100人の村だったら2)

100人の村のこの20人を少しでも減らしていけるかどうかは私達の努力にかかっています。

紙面について

特集
蘇った紫川-カムバック、アユ
発行
2002年8月
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東風 第5号
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