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東風 第17号(2008年8月)

巻頭言

暑中お見舞い申し上げます。暑い日が続いていますがおかわりないですか。

先日、蒸し暑い雨の中、安くて美味しい珈琲が飲める喫茶店で久しぶりに小説を読んでくつろいでいたところ・・20歳前半の男の子(というのは少々失礼なので「若者」)3人がアイス珈琲を片手に私の後ろの席に落ち着きました。しばらくすると、その若者3人はイラク戦争・のことや今の政治の矛盾について語り始めたのです。私は??ちょっと驚き耳を疑いました。もちろん人様の会話を聞くつもりはさらさらなかったのですが、ついつい彼らの話に吸い込まれてしまいました。「日本の食料自給率がこんなに下がってしまって一体どうなるんだ?今は50%くらいだったかな。」..(違う、迷うもっと低いよ。39%だよ。)と思わずちゃちやを入れたくなりながら私の耳はさらにダンボになります。「世界の食料難は一体どういう理由からなんだ?」..(そうだよね。ぜひ私も教えてもらいたい。)「バイオ燃料とか石油の高騰で世界の金持ちが投機マネーで儲けているせいだよ。日本の農政もいい加減だし。」..(フムフム)「そういえば後期高齢者なんて制度、なんでこんなもんが始まったん?」..(そうそう!私も先日「後期高齢者支援金」なるものが国民健康保険料と一緒に○円も徴収されて怒り心頭。高齢者だけでなく現役世代も実質増税で大打撃。)「これを作ったのはあの小泉さんだよ。自分はこれ作ってさっさと逃げたけどね。」..(ほんとに無責任極まりない。)「マスコミも小泉さんとかじやなくて、もうちょっとマシな政治家を報道するべきだよね。」..(大賛成!)とすっかり若者の会話に小さく相槌をうったり。持参した小説本はもはやそっちのけの状態です。

思えばいつのまにか日本では大人も若者も政治や社会問題について「会話をする」ことがタブー視されているような気がしてなりません。欧米では日常的によく政治や世相について会話をしてますが、彼らの間ではこれらの話しがまともにできないと成熟した大人の資格を得られないのだそうです。民主主義の醍醐味、それは私達の将来は私達自身が議論して参加して決めることができること。大人も若譜も関心もっていろんな意見を出し合いながら政治や社会にもっと参加したい。

うっとうしい雨の中、私はなんだか爽快な気分で真剣に話を続ける若者3人を残して喫茶店をあとにしました。時間あればもう少し彼らの話にひそか~に参加したかったなあ)

紙面について

特集
9条で日本を変え、世界を変えよう
発行
2008年8月
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東風 第17号
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